50歳までにTOEIC730点を取ること。
やり直し英語を決意したとき、私はこんな目標を持った。
TOEIC L&Rテストを英語勉強の指標とするならば、可能ならば730点、最低でも600点は欲しいところ。
これを達成させるたには、手始めに英検2級を取得すること。
これに尽きる。
以下、私の経験を踏まえ、この点を深堀りしていく。
1.まずは英検2級合格
「TOEIC700点を取りたかったら英検2級に合格しなさい」
TOEICの話なのに、なぜ英検からはじめるのか?
それは、TOEICの試験は、英語資格のとっかかりとしては初学者にとっては、難しいからである。
英語を挫折した人を何人も見てきたが、共通していることは、英語の基礎がしっかりしていないうちにTOEICを受けて、低スコアに沈み、「もう二度と英語なんてやらない」というパターンである。
英検2級程度のレベルがないと、TOEIC試験は難しい。
まずは、能力レベルによって、試験が明確にレベル分けされている「英検」に挑戦してもらいたい。
望ましいのが英検2級であるが、これでも結構、大変である。
自信のない人には、英検3級、準2級からの受験もおススメしたい。
英検3級すら合格が危うい人のとって、この段階でのTOEICは危険極まりない。
自分のレベルにあった「英検」で着実に合格すること。
まずは、合否のはっきりする英検に挑戦して「合格する喜び」を味わうこと。
「TOEICスコアアップを目指すのに英検はムダではないのか?」
英検に関わっているヒマがあったら、少しでもTOEIC対策をしたい。
そう思うのが人情であるが、なんというか、TOEICは初級から上級者まで、「同じ土俵」で勝負しなければならない。
英検2級未満の人にとっては、2時間のTOEICテストは苦痛でしかない。
そして、さしたる結果も出ないので、英語に対して嫌悪感を生む温床となる。
英検3級、準2級、2級と着実にステップアップすることで、英語資格試験に対しての免疫を作っておこう。実際に英検2級くらいのレベルにならないと、TOEICテストの面白さがわからない。
2.英検先行が良い理由
私も、会社に入社した当時、右も左もわからないままTOEICを受けたが、当時は、何の役にもならなかった。
英検2級に合格した直後にTOEIC試験に切り替えたところ、当時のスコアは、430点だった。
私の例を出して恐縮だが、英検2級に合格した直後に受けたTOEICすら430点であった。もしも、英検2級に合格していなかったら、もっと低いスコアに沈んでいたことだろう。
社会人が、英検を目指すのは決して時間のムダだとは思わない。
むしろ、英語の苦手意識の克服(ソフトランディング)するためには、レベル別によって、教材もしっかりしている英検を受けることが先である。
英検2級ともなれば、英語に対してのアレルギーがないので、2時間のTOEICにチャレンジするだけの耐久性を持っていると思われる。
初回のTOEICテストで、400点台を取得しないと、その先は険しい。
繰り返しになるが、英検2級合格者ですら、TOEICは430点であった。
そもそも英検とTOEICでは、傾向もスタンスも異なる。
けれども、最低限の語彙力、読解力、リスニングなど英語をめぐる基礎体力は、共通鵜することがある。
ただし、英検とTOEICの同時進行は、私の経験上、おススメできない。
英検とTOEICでは出題傾向が異なるし、それによって対策も異なるようにしなければならない。
まずは「履歴書に書ける能力」でもある英検2級を取得し、そこからTOEICにチャレンジして、まずは、最低限の600点突破を目指し、目標とする700点を到達しよう。
3.目標達成後のつきあい
私の場合、現在、TOEICスコアは760点で高止まりである。
800点突破を目論んでいるが、現在は英検準1級対策にシフトしている。
TOEIC750点以上と英検準1級を持っていれば、「鬼に金棒」という英語資格をめぐる風潮に大いに賛同しているからである。
英検準1級対策にシフトしているとはいえ、年1回のTOEIC受験は欠かせない。
これは、TOEICは英検と違い、自分の英語レベルをビビットに「数値化」されるので、レベルチェックとして役立つからである。
この点、合否によって結果がでる英検とは違うことである。
その意味では、英検とTOEICの「二刀流」とも言えなくもない。
ただし、学習のメインを英検に置き、TOEICは、箸休めにとどめている。
英検2級に合格して、TOEICにシフト、ここで、高止まりしたら再び英検に回帰する。
この繰り返しによって、英語に対する前向きで新鮮な気持ちを維持できる。
4.まとめ(TOEICと英検)
社会人にとって英検なんて時間と労力のムダである。
そんなことを耳にすることがある。
けれども、いちばんの時間と労力のムダは、いったん決めた英語を志半ばで挫折してしまうことである。
もちろん早々と「嫌な英語」に見切りをつけるのは、それはそれでひとつの考えではある。
ただし、英語学習の挫折をした人を多く見てきたら、いきなりTOEIC試験を受けて、自分の非力さに愕然として英語に対しての心理的バリアを作る人が多い。
私の場合、たまたま英検2級の学習を先行したため、これが功を奏し、2級合格後、その勢い余ってTOEICにチャレンジしたという面がある。
もちろんTOEICの圧倒的なボリュームを前に歯が立たなかったものの、600点、730点という「勝算」が立てられた。
苦労はしたけれども、(決して楽ではなかった)、なんとか目標の730点に達成できたことは、先に英検対策で基礎固めが出来たので、TOEICテストにアレルギーを感じることなく、挫折なく今日まで英語勉強を継続できている。
TOEIC700点突破を目指すのなら、まずは確実に英検2級に合格すること。
英語学習に王道はない。
TOEICで高スコアを上げるためには、まずは英検にチャレンジすることは、決して「遠回り」ではないはずである。
英検こそが、TOEICビギナーにとって最高の英語メソッドである。