英検合格には「聞く」「読む」が大切
今度こそ英検2級に合格したい。
そんな人には、正しい勉強法があります。
英検に強くなる「良い勉強法」は、
・ラジオ・スマホの音声
・英字新聞
を活用すること。
一方、多くの英語学習者が行っているトレーニングで、個人的経験から、あまりおすすめしない勉強法は、
・英会話スクール
・映像コンテンツ
を使った勉強。
今回は、こららの「良い勉強」と「ダメな勉強」について深堀りします。
1.ラジオ・スマホで「英語耳」
英語は、まず「聞くこと」が大切。
これま、英検のリスニング試験のみならず、英語学習者にとって、英語耳を作るというのは、学習の基本です。
コスパのよい勉強法は、スマホのポット・キャストを使いNHKの英語ニュース(NHK WORLD RADIO JAPAN)を聴くこと。
NHKのニュースでは、日本人にはなじみのある事件や出来事を英語で放送するため、耳から入る言葉からイメージ化しやすく、英語がやさしいと感じられること。
スマホ学習は嫌いな人には、AFNラジオ(アメリカ軍放送網)の定刻で放送されるニュースも良いかもしれない。ただし、NHKと比べて、アメリカ軍関係者向けの放送なので、ネイティブスピーカーによる本場の英語が堪能できる分、そこで取り上げられる話題は、米国に偏重される。
スマホの普及前は、私もラジカセで、毎日、朝7時のAFNニュースを録音して、繰り返し聞いたことがある。今は、もっぱらスマホでのNHKニュースで耳慣らし。
NHKに限らず、本場の英語ニュースを聴きたいのなら、ポットキャストでBBC(英国)とかCNN(米国)にアクセスしてみてはどうだろう。
スマホ・ラジオの英語ニュースでは、話される英語のテキスト(原稿)が無いことが、唯一の難点である。
どうしても英文で書かれた文章がないと不安だという人には、NHKラジオの「杉田敏のビジネス英語(季刊)」や、旺文社の「文単シリーズ」(文で覚える単熟語)の書籍を買い、付属のCDを聴き込んでもいいかもしれない。
とにかく、スマホ、ラジオ、CD音源を使って、「聞く英語」に慣れておくこと、毎日、聞くことが大切です。
2.英字新聞で「読む英語」
次におすすめしたい英検トレーニングは、英字新聞を活用すること。
特に、読売新聞社が発行する「ジャパン・ニュース」は、英検2級、準1級といった中級者向けには、最適です。
事件・出来事のみならず、自然・環境の話題、人生相談、オピニオン(社説)、スポーツ、ビジネスなど、話題に事足りません。
特に英検の場合は、TOEICとは違って出題領域が広いので、まんべんない英語の知識が必要です。
やみくもにインターネットから情報を集めるのではなく、ネット時代だからこそ、紙の新聞にこだわってみるのも一考ではないでしょうか。
ジャパン・ニュースの利点は、毎日、発行されていること。これが、新聞報道の鮮度と会い重なり、毎日「読む英語」を親しむ習慣化が図れるようになります。
英検2級・準1級といった中級者向けの英字新聞には、毎週1回発行させる「週刊紙タイプ」の学習英語新聞が人気のようですが、週に一度しか発行されない新聞では、「いつでも読める」という余裕が、逆に学習の機会を奪うことになります。
読む習慣化をつけるためにも、「日刊の英字新聞」を読みましょう。
3.英会話スクールの功罪
次に、あまりおすすめしない勉強法です。
その筆頭などが「英会話スクール」です。
英会話スクールの良し悪しは、講師の質によります。
もちろん素晴らしい先生もたくさんいるので、そういう人とマッチングできれば、英語も好きになるし、言うことはありません。
ただし、英検合格という目標のためには、わざわざ高額な英会話スクールに通うというのは、ある意味、もったいないことだと思います。
英会話スクールに通うことによって「勉強をした」という気になってしまうことがいけません。もっとも、何もやらないよりは、良いかもしれません。
グループレッスンでは、勉強仲間と知り合い、励まし合って、勉強の動議づけになるかもしれません。ただし、英会話スクールは比較的高額で、時間も足りません。
ネットでのオンライン英会話もありますが、中には、あなたをカモにする悪徳スクールや個人講師もいるので、注意しましょう。
スクール選びのコツは、料金です。無料体験レッスンなどを受けて、具体的に料金を聴き、「高い」と感じたら、止めましょう。
アナタが「高い」と感じていることは、心の中の「プライスレンジ」が危険信号を出している証拠です。
4.映像コンテンツの罠
聞く英語で、NHK、BBC、CNNのニュースの話を出しましたが、それでは、こうした放送局による映像ニュース(英語音声)ではダメでしょうか?
NHK7時のニュースでも副音声で英語にして視聴する人もけっこういます。
これも英会話スクールと同じでやらないよりはやった方がいいいのですが、英検やTOEICの試験対策としては、おすすめできません。
なにより「ニュース映像」が、英語を理解する大きな手掛かりとなってしまうため、「聞く英語」「読む英語」のチカラがどうしてもつきにくくなります。
テレビで英語ニュースを見るなら、スマホで英語ニュースを聴いたほうがいい、ということです。音声だけを頼りに英語放送を聴くことで、イメージ化ができ、それが、リスニング試験に役立ちます。
一方、テレビ映像の英語ニュースでは、「ビジュアル」によって、何の話題を取り上げているのか容易に理解できてしまうため、結局、英検・TOEICのトレーニングにはならないのです。
同様なことは、洋画ドラマなどにも言えることです。
英語ドラマでも、ビジュアルによって展開が推測されるため、英語資格の勉強とはいえません。もちろん、こうしたドラマはエンタメ性があり、勉強のための「息抜き」としていいでしょう。問題なのは、英語ドラマを見て「勉強したつもり」になってしまこと。英語のエンタメコンテンツは、勉強の「箸休め」程度にとどめておきましょう。
5.まとめ(良い勉強とは)
私の経験上、良い勉強とは、コスパに優れていて、継続性があるということです。
スマホ・ラジオの英語ニュースや英字新聞は、英検のみならず、勉強の汎用性が高いのでおすすめです。
一方、英会話スクールや映像コンテンツによる英語学習は、お金や時間をかけた割には、英語力の向上につながったというのは疑問があります。
なんとなく英会話レッスンを受けたり、海外ドラマやニュースをテレビで見たりしていて「勉強をしているつもり」になっている節があったと言えます。
楽しく英語を学ぶことは大切です。
どうせ楽しむなら、英検やTOEICといった試験自体を「苦しみ」ではなく、「楽しみ」に変えていく工夫が必要なのかもしれません。
来るべき英語試験、それ自体をワクワクしながら挑戦しましょう。