【資格の英語】なぜ私は毎年TOEICを受けるのか――英語力の「人間ドック」

はじめに

今週末の日曜日、12月7日。
私はまた、年に一度の“英語力の棚卸し”に向かう。
TOEICだ。

社会人になって何年も経ち、人生も折り返し地点を過ぎた今でも、私は毎年この試験を受けている。
なぜそこまでして続けるのか──。
それは、TOEICが単なる英語試験ではなく、私にとって“英語力の人間ドック”だからだ。

英語は見えない資産であり、気づかないうちに劣化も進む。
TOEICは、その状態を可視化してくれる欠かせない検診である。


TOEICは“儀式”であり“棚卸し”であり“検査”である

年末の慌ただしさに向かう12月。
そんな時期にTOEICを受けるのは、私の中である種の儀式になっている。

試験というより、一年間の学習を静かに振り返る時間だ。
スコアという数字は、今年の習慣を淡々と映す。

・英語に触れた量
・耳の鋭さ
・語彙のメンテナンス
・文法感覚の衰え
・集中力の粘り

これらの“見えない力”が、TOEICを受けると一気に浮き上がる。
単発の点数というより、何年分も積み重なった推移こそが、私にとって最大の価値だ。


英語力は“劣化”する。だから検診が必要

どれだけ仕事で英語に触れていても、使われない領域はすぐに錆びる。
Listeningは目に見えない速度で落ちる。
文法は忘れたことに気づかないまま抜け落ちる。
英文を読むスピードも、気づけば半年前より遅くなる。

身体と同じだ。
筋肉は使わなければ衰える。

英語力もまた、**意識しなければ確実に劣化する“身体機能”**である。
だから、私は毎年必ずTOEICを受ける。
健康診断と同じで、現状把握は早ければ早いほどよい。


スコアよりも“変化の傾向”が教えてくれる

TOEICにおいて、私はスコアの上げ下げを大げさに喜ばない。
数十点上下しても、それは誤差の範囲だ。

重要なのは、
「今年はListeningが落ちているな」
「語彙の問題が弱ってきた」
「Readingが以前より粘れるようになった」
といった、**変化の傾向(トレンド)**である。

健康診断で、血圧や体重の“推移”を見るのと同じ。
TOEICは、英語力の中長期トレンドを教えてくれる。


50代になっても英語を続ける理由

ここからは、私が“副菜”として大事にしている部分だ。

50代の折り返しに来て思うこと

私は今、50代の真ん中にいる。
ここから先、人生の働き方もライフスタイルも変わっていく。
「何を大切にして生きていくか」が、よりはっきり問われる年代だ。

そんな中で、英語だけはずっと私を裏切らない。
英語は、
・仕事
・旅行
・ニュース
・洋楽
・映画
・読書
あらゆる場面で世界を広げてくれる“万能ツール”である。

50代だからこそ、英語を続けている。
新しい単語を覚えられたときの喜び。
聞き取れなかったフレーズが突然理解できた瞬間。
この“成長の手触り”は、年齢を重ねても変わらない。

むしろ、大人になってからの学びの方が、奥行きがある。


退職後を見据えた“未来への投資”

英語は、退職後にも確実に役立つ。

・海外旅行の自由度
・国際ニュースへのアクセス
・英語の本を読む楽しみ
・洋楽の歌詞が理解できる喜び

そして何より、
「学びを続けている自分でいたい」
という健やかな自己肯定感につながる。

健康を保つために運動をするように、
思考の健康を保つために、英語を続ける。

50代以降の人生を長い目で見たとき、
英語は“未来の生活を豊かにする投資”そのものだ。


TOEIC一週間前の私のルーティン

毎年、試験直前に大きな追い込みはしない。
それよりも、“英語の身体”を整える方がはるかに効果的だ。

● 私の一週間前ルーティン

・毎朝 Part5 文法問題トレーニング(英語の筋力維持)
・通勤中は BBC ニュースや洋楽で耳慣らし
・前日は軽く流すだけ(疲労を溜めない)
・当日の朝も、英字新聞の社説音読(毎朝ルーティンを守る)

TOEICはスポーツだ。
身体を整えれば、自然とパフォーマンスは安定する。


おわりに:TOEICは“勝つ”ためだけの試験ではない

TOEICは、英語力を測る道具であり、人生の節目を整える検診でもある。
点数を追いかけるというより、
「今年の自分は、どんな英語の身体になっているか」
それを知るための静かな時間だ。

年に一度、英語の人間ドック。
50代になっても、いや、50代だからこそ、この積み重ねに意味がある。

今年の数字は来年の学びを照らし、
来年の学びはまた新しい景色を連れてくる。

英語の旅は終わらない。
これからも私は、毎年12月にTOEICの試験会場に向かう。

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