不動産の必須アイテム
宅建資格者、不動産従事者は、併せてファイナンシャルプランニング技能士(FP)3級を目指そう。
宅建士は、土地・建物の法律関係といった「攻め」に対して、FP3級は、不動産と切っても切れない「お金」に関するエキスパート。
不動産は宅建士、お金に関してはFP3級でカバーする。
宅建士にFP3級を持てば、鬼に金棒。二つの資格は相性がいい。
不動産に従事していなくても、「住宅」に関しては、生きていく以上、避けて通れないジャンルなので、宅建業界のみならず、「宅建士」と「FP3級」の資格は、もっていて損はない。
1.宅建士がFP3級を取る理由
不動産界隈では、宅建士が「守り」の資格に対して、FPが「攻め」の資格といえる。宅建業界での「重要取扱い説明」は、宅建士のみに与えられた特権。さらに、不動産(土地・建物)に関して、取引上、法律上のルールは、宅建士試験に明るい。
一方、不動産や住宅に関しては、「お金」とは切っても切れない関係にある。
住宅を購入する際の「住宅ローン」、これに付随する「住宅ローン現前」とか「団信保険」、さらには親からの資金サポートや相続の問題まで。不動産とお金とは切っても切れない関係にある。
これらの「お金」に関する仕組みを理解するのには、FPの勉強をするのはうってつけである。
なぜ住宅ローン減税で、1年目に「確定申告」が必要なのか?
そもそも、私たちのサラリーマンにとっては、確定申告すら無縁である。
なんだかわかりにくくて面倒くさそうなのが「確定申告」。
いくらマイナンバーとスマホがあれば手軽にできる世の中になったといはいえ、その前提となる知識を知らなくては、なかなかチャレンジができない。
税金のこと、保険のこと、年金のこと…。
ややこしいことをわかりやすく、そして楽しく学べるのが、FP3級である。
私自身、FP3級の重要性に気づいたのが、宅建士取得から20年以上、経過してから。もっと早くから勉強しておけばよかったと後悔している。
けれども、まだ住宅・教育・老後という人生の三大資金の準備をしている段階でのFP試験と知り合えたことは、幸運としかいいようがない。
FP3級に関心を持ったきっかけは、「宅建業の職業訓練」の中に、取得資格として、宅建士とともにFP3級がエントリーされていたから…。
宅建士の資格だけでは、安泰ではない、という証拠でもある。
宅建士さえ持っていれば、いつでも不動産業界に転身できる、という甘い考えであった。やはりこれからの時代、英語とお金の知識は重要である。
英語がどうも苦手という人には、FP3級の資格取得を強く勧めたい。
2.ご両親の専属プランナー
不動産に関心を持つ人がFP3級を受けることについて、机上テキストの勉強ばかりではなく、身近な事例で実践してもらいたい。
そこで、もしもご両親が健在ならば、専属フィナンシャルプランナーになってみてはどうだろう。
FPの勉強に関わらず、親の財産が、果たしていくらあるのか、気にならない人はいないだろう。だからといって、藪から棒に、「財産」の話を切り出すわけにはいかない。親の財産を狙っていると勘違いされかねらい。(まあ、本心では、そう考えたとしても、両親が元気なウチは、「相続」を表沙汰にならない方がいい)
あくまでもFP3級や宅建士の勉強だと称して、(実際そうなのだが…)。親の土地・家屋の「不動産登記」を取得してみよう。
FPのテキストにかかれている「不動産登記の事例」よりも、自分の実家の登記の方が、より具体的、かつ実践的な理解が深まるだろう。
ぶっちゃけのところ、FPの勉強だからと親を説得して、これを機会に、株券とか預金借金、保険や年金など、いろいろ親のお金のやり繰りを調べ上げてみよう。
親の財産を狙う不肖の子供、というイメージを払拭するためにも、FPテキストを持参して、「ほら、いま、こうやって、お金の勉強をしているんだ」といえば、親御さんも安心するだろう。
そして、万が一、親が亡くなる日がやってきても、身内や親戚との相続財産をめぐるいざこざが起きないたいめにも、FP勉強のいい機会として、親の専属プランナーになっおこう。
3.自分こそ最高の教材
FPの勉強は、日々の生活に根差した「やりくり」こそ、最高の勉強材料である。
自分の財務状況に明るくなっておこう。
まず手始めに給料明細をじっくり見ることをおすすめしたい。
実際に支払われている給与から、手取金まで、社会保険料や企業年金などが控除されていることに注目しよう。なぜ、支払い給与と手取り金が違うのか。控除額が、自分の知っている範囲のことか。控除される根拠はなんなのか。これを期に確かめてみよう。
給与取得者ならば、源泉徴収されているはずなので、年末の「保険料控除」など、いままで面倒くさくて、よく理解もせずに提出していた書類や手続きにも、とことん明るくなろう。
FPの勉強を機に、確定申告にチャレンジしてもいいかもしれない。
別に年収が1000万円を超えなくても、「ふるさと納税」や「医療費控除」など、給与取得者でも、確定申告をすることができる。
年金定期便などの通知は捨てずに保管しておく。
保険、税金、年金に強くなろう。(通知書にかかれる数字の意味と根拠を理解しておこう)
FPを勉強するなら、こういう手間を面倒くさらがらず、むしろ楽しんでチャレンジするべきである。
4.まとめ(なんちゃってプランナー)
何事にも楽しんでやっているヤツにはかなわない。
FP3級を目指すと決めたら、身の回りの「お金」に関することに敏感になろう。
おすすめしたいのは、家族や両親、さらにご本人の「なんちゃってプランナー」になること。
試験対策には、自分を知ることがまずは第一である。
保険、税金、年金については、何もFP対策に関わらず、知っておいたほうがいい。
いや、FP3級の勉強の一貫で「お金」の知識を身に付ける。
お金のしくみを知ることで、自分の人生を豊かにする。
FP3級は、そんな「おいしい」資格である。
ぜひ、チャレンジしてみよう!