(はじめに)通関士試験・合否のカギは計算問題にあり
通関士試験に合格したい人は数字に強くなりましょう。
計算問題だけは、問題集を繰り返して、税金額の出し方を身をもって覚えるしか上達の道はありません。
おすすめしたい本は、日本関税協会から出ていいる「計算問題ドリル」です。
これやることで、「理屈ではなく」、関税額、消費税額の出し方を身につけることができます。
1.通関士試験の計算問題に強くなる
通関士試験の配点では、通関実務の「計算問題」それに「申告書の作成」において、重要な出題ポイントとなります。
税額の出し方は、通関士試験のみならず、通関の実務(現場)においても必須な知識となります。
計算問題ドリルをしっかりやって、計算方法を身に付けましょう。
かくもいう私も「計算問題ドリル」は必携署です。
通関士試験は、だいぶ前に合格しましたが、わけあって貿易実務に携わっています。
若手指導に際して、まず、聞かれるのが「税額の計算方法」。いまや、NACCS(輸出入電算システム)による自動計算ができるとは言え、その根拠となる「計算式」を、胸を張って指導するために、今でも「計算ドリル」を使って、計算の出し方を「間違えないように」自己研鑽に励んでいます。
2.通関士計算問題のイレギュラー案件に対処する
税額計算に強くなることは、通常の輸入申告のみならず、修正申告、更正請求、延滞税、加算税の事例にも怖くありません。
実際、貿易実務者として、これらのイレギュラー案件には、及び腰でした。
しかし、「関税計算ドリル」による、計算根拠をしっかり学ぶことで、むしろ、そうした得意事例について、数字の根拠を知ることで、理解が深まりました。
たとえば、修正申告は、当初、輸入申告をした課税標準(税額を決める根拠)が間違えて過少に申告していたため、事後に、税額を積み増すことを言います。
更正請求はその反対で、過少だった申告を、過大に還付する手続きになります。
延滞税は、輸入申告から、日数が立つことによって、納税(関税や消費税)に合わせて付加させる税額であり、加算税は過少申告や無申告だった場合のペナルティとなる税気になります。
こうした税額の出し方は、テキストを読んでもよくわかりません。
実際、これらの事例に特化した「関税計算ドリル」をこなすことで、各制度がどんなものか、併せて理解することができます。
面倒な手続きだからこそ、ひと手間をかけて、しっかりと計算方法を学び、正解を導きだしましょう。
わかりにくいことをわかりやすく、そして、楽しく学ぶことが基本です。
計算問題を苦手と思わず、むじろ脳トレだと思って、楽しみましょう。
3.通関士計算問題対策にマイ電卓を準備する
貿易実務者、そして、社会人にとっては「電卓」が必須です。
計算ドリルで問題を繰り返すと、電卓を叩くクセが出てきます。
家計簿でも保険料の見直しでも、一見、貿易実務とは関係ないものでも、日頃から、数字に強くなりましょう。
手元に電卓があることで、計算が得意になります。
スマホの電卓ではいけません。
電子辞書と電卓は、スマホではなく「専用具」を準備しましょう。
特に電卓選びは重要です。
自分のしっくりくるものを選びましょう。
概して、会社から支給される電卓より、自分の身銭を切って選んだ電卓の方が、数字に明るい人間になれるような気がします。
電卓は友達であり、電卓は相棒です。
関税計算の練習を日課にしていると、事あるごとに数字を気にするようになります。
そばに電卓がないと落ち着きません。
電卓を親しむことになると、通関士のみならず、簿記やファイナンシャル・プランナー試験(FP)でも、数字に明るいと重宝できます。
通関士に豪華うしたら、簿記やFPにも手を伸ばしてみるのもいいかもいしれません、世界が確実に広がります。
通関士の税額計算を通じて、数字に明るく、計算に得意になります。
電卓を叩いて、ピタッと正解に合う数値が出てきたときの快感を味わいましょう。
4.まとめ(通関士試験の計算問題を好きになろう)
通関士を目指すなら計算問題を逃げてはいけません。
それは、英語を学びたい人が英単語を覚えるのに似ています。
通関実務の基礎、そして根底のあるのが、「税額の計算」です。
税額の出し方、を聴くと、とにかく難しいとか、わかりにくいといったイメージを持たれる方も多いでしょう。
けれども、計算はドリルを繰り返すことで身に付くことができます。
税額算出には、ルールがあります。
通関士試験の計算問題に強くなるためには、
・計算問題ドリルをやる
・イレギュラー案件に動じない
・電卓を傍らに準備する
こういう心構えが必要です。
税額の出し方は「数学」です。
「数学とは、ケチをして、オシャレをする」とは、中学時代の数学教師の言葉です。
数字に明るく、マネーリテラシーを身に付け、散らかった数字をキチンとルールによって整理しましょう。
早く通関士になって、数字に明るい社会人を目指しましょう。