【通関士】知識のメンテナンス法3選

輸出入者に代わって、税関に輸出入申告をするの国家資格が通関士。
通関業者はもちろんのこと、物流、商社、メーカーにとっても、持っていて「損はない」資格といえる。
なぜなら、貿易業務というのは、もはや、あらゆるジャンルの業界に関わりがあるので、貿易や通関のエキスパートとして「通関士」の資格を持っている人は、これからも重宝される人材であろう。
Eコマース(電子商取引)が隆盛を極める現在においても同様なこと。
Eコマースは、概して、貨物が小口化され、参入するプレーヤーが多くなる。
これは、通関業務のエキスパートである通関士にとって、Eコマース時代は、またとないチャンスである。
一方、日進月歩、世の中の技術は進んでいく。通関士さえ取得していれば、「安泰」ということではない。
通関士を持っているからこそ、日々の世の中の物流の動きに目を配り、知識のメンテナンスが必要になってくる。
そこで、すでに通関士資格を持っている人や、これから通関士を目指す人のために、Eコマース時代に求められる「知識の磨き方」について深堀していきたい。

 1.経済新聞を読む
通関士や貿易従事者が毎朝行うこと。それは「新聞」を読むことに尽きる。
身銭を切って「紙の新聞」を購読しよう。
今の時代、ネットニュースで十分だと思わるかもしれない。
しかし、ネットニュースでは、統計的な処理によって、読者好みにカスタマイズされたニュースしか登場しない。
それに、紙の新聞離れが進んでいる今だからこそ、あえて紙の新聞を読むことが、ビジネス業界においてのアドバンテージになる。
おススメの新聞は、なんといっても「日本経済新聞」。
貿易業界ネタ、金融や国内外市況など、一般紙を凌駕している。
新聞とは、持ち運び、折りたため、線やマーカーが弾け、ハサミで切り取ることができるメディアである。
以前は、私も「電子版」に切り替えたことがあるが、「紙の新聞」に回帰した。
電子版は検索に優れているけれども、自分の意図しない(検索しようとは思わない。
ノイズ情報が、紙の新聞を俯瞰していると飛び込んでくる。(これを、神の啓示ならぬ、紙の啓示といっています…)電子版では、こうした「自分にとっては、思いがけない情報」が飛び込んでくるということはあまりない。
一方、紙の新聞は、コラムにせよ、書籍・雑誌広告にせよ、毎朝、読んでいるとピンとくることがある。
通関士のメンテナンスとして、日経新聞を活用されたい。

 2.専門誌を読む
経済新聞と重なる部分があるが、やはり「専門誌」の情報量はあなどれない。
通関士や貿易従事者であれば、本邦唯一の貿易専門誌といえる、日本関税協会が発行している月刊誌「貿易と関税」を読んでみることをおススメしたい。
書店では、めったにお目にかかれない。大型書店にも注文しなければおいていないので、とりあえず、書店で注文して、手に取ってみよう。
「貿易と関税」では、貿易関係者向けのセミナーが紙上で紹介されていること。
日本関税協会が主催する「セミナー」などに参加して、わかったような気になる。
しかし、こうした知識を自分の血肉とするためには、内容をテキスト化された文献を入手すると理解が深まる。
良質な貿易セミナーのテキストや貿易手続きの周辺情報が、わずか千円ちょっとの金額で毎月入手できるのは、おトクなことである。
自分磨きということは、他者との差別を図ることと同義である。
毎日、日経新聞を読むことで、「広く浅く」貿易動向を知ることともに、毎月、「貿易と関税」を読むことで、「深く」貿易知識を掘り下げることで、貿易をめぐるビビットでダイナミックな世の中の潮流を知ることができる。
これは、とてつもないアドバンテージになる。
ネット社会の世の中だからこそ、紙の新聞、紙の専門誌を手に入れる人材は貴重でもあり、身銭を切る価値がある。

 3.関連資格を取る
通関士試験合格はゴールではない。
つねに勉強する心構えを持って、知識のメンテナンスに励もう。
通関士に合格したら、もうひとつ、別の資格にチャレンジしてみよう。
別に資格マニアになれということではない。
通関士単独でいるよりも、他の資格を「掛け合わせる」ことで、相乗効果が生まれ、唯一無比の存在になろう。
通関士の関連資格としては、「貿易実務検定」が挙げられる。
通関士は、、関税法や関税定率法、通関書類の作り方という具合に、税関に対しての知識や届け出に偏重している。
やはり、通関業や貿易従事者にとっては、貿易全般の流れを知っておいて損はない。
貿易実務検定は、通関士試験が抑えていない、具体的な貿易実務の知識を問うこととなっている。A級、B級、C級とあるが、基礎的なC級合格を目指してみよう。
貿易従事者が、避けて通れない能力に「英語」がある。
なぜなら、通関書類は「英語」で書かれているのがほとんどであるから。
ありきたりだが、TOEIC L&Rテストに挑戦して欲しい。できれば700点以上、最低でも600点以上を取得しておくこと。
通関士や貿易従事者のみならず、これからの社会人にとっては、英語力は必要不可欠な「たしなみ」であるので、ぜひTOEICにチャレンジしよう。
もちろんTOEICのハイスコア保持者は掃いて捨てるほどいる。
しかし、通関士を持っている人は稀なので、それだけでも貴重な存在である。
TOEICを身に付ければ、通関士にとって、鬼に金棒である。
英語とともに、パソコン能力も必須なので、興味があれば、MOSスペシャリスト(エクセルとワードの技能)、数字に明るい方がいいので、日商簿記3級なども、通関士の関連資格としておススメである。
要するに通関士単独で満足することなく、勉強を継続する姿勢が大切であり、それを実践すべく、関連資格にチャレンジすることが、「生き残り」のためのヒントとなる。

 4.まとめ(これからの通関士)
世の中の移り変わりが早い。
通関士試験に合格したことは素晴らしいことである。
だからいって、それにあぐらをかいていては、時代の潮流に取り残されることになりかねない。
経済新聞や貿易専門誌を読むことに、つねに周辺動向にアンテナを張る。
関連知識の資格にチャレンジして勉強する習慣をつける。
こうした地道が日々の努力こそ、激動の時代を生き抜くための知恵である。
せっかく取得した「通関士」を錆びつかせないように、日々のメンテナンスを怠らないようにしよう。勉強は一生続くということを肝に銘じておこう。

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