【貿易】STC Associateという選択

(はじめに)STC Associateの資格を取ろう

何かを勉強しようとするとき、資格試験の挑戦は理にかなっている。
やみくもに勉強するよりは、資格につながる方が良い。
貿易実務に身を置く私にとって、輸出貿易管理というのは未知の世界。
どちらかといえば、貿易では「輸入畑」を歩んできた。
輸出、特に、外為法の輸出規制となると、さっぱりお手上げ。
昨年から「輸出貿易管理」も仕事に加わった。
特に「経済安全保障」のジャンルの本を、片っ端から読んでみた。
それでも「手続き」の外為法・輸出規制はさっぱりわからなかった。
さるWEBセミナーに参加して、講師が「STC試験」の紹介をされて、眼からウロコであった。外為法輸出規制について、私の大好きな「資格」が設定されているという。

1.STC Associateとは?どんな試験?

貿易系の資格は、通関士に合格して、実は「あぐら」をかいていたのも事実である。
その後、英検・TOEICといった英語系の資格取得(向上)に転換。それでも「資格ブロガー」の自称する身にとって、貿易系の資格は、学んでいかなくてはらなない。
「貿易実務検定」というのがあって、これは、「通関士」の次のキャリアとして、勉強を開始したものの、今の仕事に「直結していない」ため、内なるエンジンのアイドリングがかからない。
そこへ来て、安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC)の存在を知ることになった。
まずは、初級のAssociate合格に向けて、公式テキストを取り寄せた。
「アナタのキャリアにとって、貿易ジャンルは外せない」
妻からそんなコメントをいただく。
あくまでも貿易は本業として割り切り、英語や不動産系の資格に邁進しようと決意していた。
それでも、昨年、不動産系の資格、フィナンシャル・プランナー(FP)3級を合格したのは、FPの勉強が、TOEIC・英検の「英語の学習」の行き詰まりの打開策として「成功」した好事例であった。
なぜ、受験生の娘は、英語だけでなく、いくつもの受験科目をこなすことができるのか?そのヒントとなるのは、違う科目を勉強することにより、科目ごとのメリハリがついているからである。
一日中、英語の学習をやっていると、飽きたり、慢心が生まれる。
一方、たとえば休日など、早朝に英語、午前中にFP学習をすることで、学習にメリハリが生まれた。英語をやる傍ら、FPにもチャレンジして見事に合格した。
だから限られた学習時間を英語オンリーに充てるのではなく、貿易系の資格試験も組み入れることによって、英語学習との相乗効果、さらには、今の仕事のモチベーション向上につながると考えた。

2.STC Associate試験の具体的な学習方法

資格試験の王道は、「良質なテキスト」と「過去問題」を手に入れる。これに限る。
FP3級で培ったノウハウをSTC Associate試験でも実践したい。
STC試験は、CISTEC(一般財団法人安全保障貿易情報センター)が、公式テキストを販売しているので、多少割高でも身銭を切って、取り寄せよう。
幸い、今は「アマゾン」という便利なネットショップがある。
なにしろSTC試験はいささかマイナーな試験のため、対策本は、ビジネス書の殿堂、「丸善オアゾ店」にも置いていなかった。ここは、ネット注文しかない。
私は書籍は、なるべくパラパラと実物を確認してから購入を決めるタチである。
けれども、STCは、書店では置いていないので、ここは腹をくくるしかない。
これまでも、関税六法や経産省ホームページなどで外為法の輸出規制について、読んだり調べたりしたものの、これがまたサッパリわからない。
やれ「リスト規制」だの「キャッチオール規制」だのと、わかったようなフリをしてやり過ごしてきたが、法律や制度の位置づけをまったく理解していなかった。
実務上、貿易手続きには「ベテラン」の域になっているので、今さら誰かに聴けない…、というのが正直なところであった。
そこで、外為の輸出管理の基礎中の基礎を学習として体系化された「STCテキスト」、これを実際に取り寄せて、学習をすすめてみたら、これが実にわかりやすい。
特に、何層にもわたっての解釈が不可避な法律、省令、通達が、「カラー化」されているので、原則と例外が、法律では何をいわんとしているのが、きちんとわかりやすく書かれている。

3.STC Associate取得後の「資格の実利」

私の場合、実務で息詰まると「資格対策」をして解決することが、結局、遠回りでいるようで、「理解が早まる」ということがある。
貿易の仕事に携わって、まったく実務がわからず、とにかく「通関士」の勉強をはじめてから、日々の仕事が楽しくなったという経験がある。
STCの資格に挑戦することで、日々の輸出業務が「実践の場」になっている。
まさに「働きながら学ぶ」には、うってつけの資格である。
STCの学習をはじめたことによって、「外為法の輸出規制」の仕事を歓迎している自分に気づく。それまばかりではなく、業務がきちんと法律や通達の根拠として「廻っている」ということに改めて気づいたことにより、たとえば「関税法」とか「廃棄物処理法・バーゼル条約」といった、輸出をめぐる難解な事例も、楽しみながら立ち向かう姿勢と術を持つようになった。これは嬉しい誤算である。
始業時間を1時間早めて、朝は、英語(英検)と輸出管理(STC)の学習に充てる。
なにしろ「勉強」したことが、業務時間の「実践」につながる。
勉強と仕事の相乗効果が生まれる。

4.(まとめ)STC Associate試験を取ろう!

資格試験は仕事のモチベーション・アップにつながる。
「STC Associate」にチャレンジする方には、
・TOEICなど他の勉強の息抜きと割り切る
・CISTECの公式テキストを入手する
・始業時間前、「朝勉」を取り入れる
こうしたことを実践することで、合格の栄誉を勝ち取ろう。
どうせ勉強をするならば「資格」という目標があった方が良い。
勉強の内容が仕事に直結したときの「わくわく」する感覚を味わってもらいたい。
貿易実務者、とくに輸出業務に少しでも携わっている人にとっては、「STC Associate」という資格チャレンジをおススメしたい。

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