【宅建】なんちゃって宅建士がプロと肩を並べる方法

宅建士を合格した人は二種類のタイプに大別される。
不動産に身を置くプロの宅建士か。
とりあえず資格を取っておくアマチュアの宅建士か。
長らく貿易ビジネスに身を置く私にとって、宅建の合格は、趣味の領域、アマチュア通関士といえる。(もっといえば、「なんちゃって宅建士」)
たまたま業務上で取得した通関士の「通関業法」が、宅建士試験の「宅建業法」と内容が似通っていたこと、学生時代に民法に精通していたこと、通関士試験やTOEIC試験など、勉強する習慣が身に付いていたことなど、偶然が偶然を呼び、宅建士の合格に至っている。
今すぐにでも不動産業界に身を置くつもりはなくても、宅建士の資格を活かす(磨く)にはどうしたらいいか。
何事にもプロには敵わない。
だったら、アマチュアならアマチュアなりの戦術があるはず。
そこで、今回は、「なんちゃって通関士」のサバイバル術(擁するに「ハッタリ術」)を私なりに述べさせていただく。

 1.宅建士の英語
なんちゃって宅建士が真っ先にやること。
それは、英語である。
国際化の進展、少子高齢化が進む日本にとって、不動産業界のみならず、あらゆる業界にとって、「英語の必要性」は揺るぎないものになっていく。
AI(人工知能)の進展による自動翻訳が進むというけれども、「だから英語ができなくてもよい」ということにはならない。手軽に「機械翻訳」ができれば、それを、人間味あふれた言葉や表現にカスタマイズする人材が不可欠になっていく。
IT技術が進めば進むほど、WEBプログラマーや技術者が必要になっていくという関係に近い。
机上の勉強をしてきた「なんちゃって宅建士」は、不動産業界の知識はないものの、勉強は好きな人が多い。
ひょっとしたら、宅建士の学習を通して、日常的に勉強習慣が身についている人が多いと思う。これこそ、「アマチュア」の強味である。
当面、不動産業界に身を置く(実務経験)ことがないのならば、とりあえず、英語を磨いておこう。
そこまで英語にこだわるのにはワケがある。
「わかりにくいことをわかりやすく説明する」
これこそが、アマチュアがプロを凌駕する強味である。
不動産業界のビジネスモデルは、特にシロウトにとってはわかりにくい。
参入を拒む原因となっている。
これは私が身を置く、貿易業界にもいえること。
でも、このわかりにくさが参入の壁となって、既得権益やビジネスチャンスを生む温床になっているのも事実である。
わかりにくい専門用語や法律知識をわかりやすく理解するためには、どうしたらいいか?
それには、英語で調べて、図解(チャート)で示すことである。
法律条文など、日本語で読んでもちんぷんかんぷんであるものの、ある程度の英語知識気があると、英文で書かれた法律条文などを読んだ方が理解しやすい面がある。
TOEICならば730点くらいのレベルであれば、一応、英語の法律や専門用語などを理解できる語学力であるといえる。
日本語で書かれた関連法規や専門用語を英語で読み、整理してみる。
一見、とっつきにくそうな記述でも、英語にしてみたら、案外、すんなりと腑に落ちることが多々ある。
だから、宅建士と共に、英語(特にTOEIC)の勉強は継続しておいた方がいい。

2.英語こそ逆転ホームラン
わかりにくい不動産知識を英語で理解する。
それだけでも、「なんちゃって宅建士」にとって、プロの宅建士に遜色ないスキルアップとなる。
英語も並行して学ぶことは、思わぬ触媒効果を生む。
それは、プロの宅建士は、英語ができるアマチュア宅建士を「脅威」と感じることである。
アマチュアは、正攻法で戦ってもプロには敵わない。
しかし、自分のスキルを売りにするなら「ゲリラ戦」を望むしかない。
「英語ができる宅建士」は、それだけでも希少価値がある。
いや、英語ができるだけで安泰というわけではないが、英語の資料や知識は、それだけで、十分に「ハッタリをかます」材料になる。
ここでプロなら、アマチュアに負けないように、自分も英語の勉強をすればいいのに、それをする人は稀有な存在である。
プロと自負している人が、今さら基礎英語などを学ぶ人は、プライドが許せないという人が意外と多い。
英語は、宅建士だけでなく、あやゆる資格やビジネスとの相性がいいので、プロと肩を並べるためのスキルとしては、とてつもない武器になる。
今、必要とされるのは、わからないことをわかりやすく理解できる人であり、図解などは、英語で描かれた方が、実は、日本語より理解が易しい、ということもある。

3.おすすめ本(英語で学ぶ不動産ビジネス)
最後に、不動産と英語の相性のいいビジネス本を紹介しておく。
やはり、英語で不動産を学ぶためには、良書を手に入れて、それを読むことが理解がしやすい。英語で学ぶ不動産の指南本は、この一冊しかない。


・図解事典「英語で学ぶ不動産ビジネス」
(脇本和也、ジョン・サリアード著)秀和システム
この本は、見開きページで、左半分に英文、右半分は日本語で書かれている。
図解事典と銘打っているだけあって、図解が豊富であり、アマチュア宅建士にとって頭を悩ませる専門用語(ターミノロジー)が太字になっていたりと、随所に、理解しやすく工夫されている。
勉強とは一生続くものである。
専門職に毒されていないアマチュア精神の「なんちゃって宅建士」だからこそ、そこに唯一無比の可能性があると考えている。
アマチュアである我々がプロと肩を並べるためには、勉強する習慣を保ち続けることである。 

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