通関士

不動産

【不動産】通関士合格者が宅建士を取って実感した3つの効果【物流倉庫から自宅購入まで】

はじめに「通関士試験」と「宅建士試験」。一見するとまったく違う分野の資格に見えますよね。私自身、通関士試験に合格したあと、宅建試験にも挑戦しました。不動産業界に転職する予定はなかったのですが、宅建を勉強・取得したことで想像以上に役立った場面が3つありました。今回は**「通関士試験合格者が宅建を学ぶメリット」**を、実体験をもとにご紹介します。効果① 物流倉庫や不動産取引に強くなる通関士試験に合格した人の多くは、貿易や物流の現場に携わります。その過程で、物流倉庫や土地の売買・賃貸に触れる機会も少なくありません。宅建の知識があると、次のようなメリットがありました。宅建知識で得られる具体的な強み契約書や重要事項説明の内容を理解できる不動産業者に任せきりにせず、自分でも判断できる「モノの流れ+不動産の流れ」という二つの視点で考えられる国際物流の知識に加え、不動産の知識を持つことで、現場をより広い視点で理解できる強みになります。効果② 自宅や賃貸契約で役立つ宅建は実務だけでなく、日常生活に直結する資格でもあります。実生活で活きたシーン賃貸契約の更新時に、契約条件を正しく理解できる自宅購入の際に、...
貿易実務

【貿易】通関士試験 計算問題の基礎編|課税価格と関税額をマスターしよう

通関士試験の勉強を始めたころ、私は「計算問題=苦手分野」だと感じていました。文系出身で数字が得意ではなかったこともあり、インボイスや運賃、関税率の数字を並べられると頭が真っ白になったのです。ところが、あるとき職場の先輩から「課税価格と関税額の基本だけ押さえれば得点源になる」とアドバイスを受けました。昼休みに先輩が使っていた小さな電卓を貸してくれて、「ここだけは絶対に落とすな」と言われたのを今でも覚えています。その言葉に背中を押され、毎朝10分だけ計算練習を繰り返した結果、いつの間にか苦手意識が消え、本番では計算問題が得点の柱になりました。この記事では、通関士試験の計算問題のうち、最初に押さえておくべき「課税価格」と「関税額」の計算方法をわかりやすく整理します。計算問題は合否を分けるポイント通関士試験における計算問題は、例年5〜6問前後が出題され、配点は20点前後と高めです。しかも、出題範囲は「課税価格」「関税率」「消費税」「延滞税」「加算税」など幅広く、苦手分野にしてしまうと合格ラインを超えるのが難しくなります。一方で、基本のパターンを覚えておけば確実に得点できる分野でもあります。まず...
貿易実務

【貿易】通関士合格者があえて貿易実務検定C級にチャレンジする10の理由

「通関士に合格したのなら、それで十分じゃないの?」そう思う方もいるかもしれません。実際、通関士は「貿易資格の最高峰」と言われます。しかし私は、あえて「貿易実務検定C級」に挑戦しようと決めました。なぜ、わざわざC級を受けるのか。その理由を10に整理してみました。① 資格マニアと呼ばれたい私は英語、マネー・不動産、パソコン、そして貿易と、多ジャンルの資格に取り組んできました。どこかで「資格マニア」と呼ばれるくらいになりたい。資格勉強そのものが趣味であり、ライフワークでもあります。② 貿易資格ブログを運営している者の矜持ブログ「資格のサラダ」を続けている以上、ネタを生み出す責任があります。資格チャレンジそのものが記事になり、読者との接点になります。「資格ブロガー」を名乗るからには、実際に挑戦し続ける姿を見せたいのです。③ 仕事の潤滑油にしたい私の仕事は「貿易」という言葉にどこかで関わっています。もちろん、資格で学んだ知識がそのまま日常業務に直結するわけではありません。それでも、勉強を通じて知識を整理したり、商流・契約・物流といった周辺領域への理解を深めることで、結果的に仕事をスムーズに進める...
貿易実務

【貿易実務】通関業者じゃない人が通関士を持つメリット

「通関士でも勉強しようかな…」石油業界に身を置くMさんがそんなことを口にした。Mさんは、通関業者でも、ましてや商社や物流業者に勤務しているわけではない。それでも「通関士」に関心があるのは、仕事柄、原油の輸入に関して、通関業者や税関との接点があるため。つまり社内において「貿易」や「通関」に一目置かれている存在である。「餅は餅屋」というけれど、貿易立国の日本において、メーカー勤務が通関士にチャレンジするメリットは大いにある。・メーカーならではの「輸入原料」のコスパ・メーカーならではの「輸出製品」のストレスフリー・社内における「貿易エキスパート」のユニークな存在これらの理由を深堀りして、通関業者・商社・物流会社ではない人にとっての通関士を持つことのメリットを紹介していく。
貿易実務

【貿易】通関士試験に「挫折する人」と「合格する人」

第58回通関試験の願書が交付された。試験実施日が、2024年10月6日(日)なので、いよいよ勝負の3カ月を切った。せっかく願書を取り寄せたものの、通関士試験勉強に挫折する人も散見させる。通関士試験に「挫折する人」と「合格する人」には、興味深い共通点がある。・「関税六法」のインデックスシール・直感と常識がモノを言う・弱点補強の見極めこの三つが、通関士試験に勝利するためのポイントとなる。以下、「挫折するタイプ」と「合格するタイプ」を、貿易業界に30年携わった私が、まったくの独断と偏見の立場から述べてみたいと思う。
貿易実務

【貿易】従事者資格3選

30年以上、貿易ビジネスに身を置く私。これまでの経験上、有益と思った「資格」は、三つしかない。・通関士・TOEIC・第三の資格(宅建)貿易業界で、いかに生存していくか。そのためには、どんな資格がいいか?以下、貿易従事者におススメしたい三つの資格を深堀りしていきたい。
貿易実務

【貿易】独学で通関士を目指す三つの秘訣

通関士を目指す場合、厄介なのが、情報量が少ないこと。毎年10月に行われる通関士試験。受験者数は約7000人。通関士試験の最大の問題は、この受験者数を取り巻く「市場規模」が小さいこと。たとえば宅建士ならば、受験者数は26万人。英検2級受験者は30万人と、ざっくり見積もっても、30倍は違うのである。だから対策書籍をはじめ、開設講座からネット情報まで、限られた情報しかないので、自分が納得できるような、良質なテキスト等にフィットするのが難しい。追い打ちをかけるように、通関士試験は「通関業法」「関税法等」「通関実務」の三つの試験をまんべんなく問われるわけであるので、日常、通関業務に携わっている「通関業従事者」ならともかくとして、これから就職や転職を目指す人の「ハクつけ」や「スキルアップ」のための通関士チャレンジは難しい。しかし、だからこそ(マイナー資格だからこそ)対策次第によっては、合格の栄誉に勝ち取ることができる。それでは、今回は、合格のための三つのポイントをまとめておこう。
貿易実務

【貿易】どうしても通関士に受かりたい人へ

貿易業や通関業に従事していない人がどうすれば通関士になれるのか。通関士は、輸出入者に代わって税関に通関申告をする国家資格である。狭き門ではあるが、独学でも十分、合格可能な試験である。もちろん貿易実務や通関業に身を置く人は「有利」ではあるものの、努力如何によっては、合格は十分可能である。・書籍にカネを惜しまず・イメージ力をつける・勉強習慣をつけるこの三つさえクリアになれば、独学で合格の道が開けるであろう。以下、自分が通関士に合格した経験を踏まえて、勉強のコツを紹介する。
貿易実務

【貿易】通関士を目指すあなたへ

通関士とは、輸出入者(荷主)に代わって税関に輸出入申告を行う者です。通関士試験に合格し、晴れて通関士になることができます。税理士や弁護士のように「独立開業」には不向きですが、合格した事実は、一生有効ですし、就職や転職に、有利な資格と言えます。独学で合格を目指すためには、高いモチベーションが必要です。ここでは、そんな動議づけの工夫を、いくつか紹介していきましょう。
貿易実務

【貿易】通関士が足りない?

1.はじめに(Eコマースのトレンド)これから通関士を目指す人には知っておきたいことがある。それは、Eコマース(電子商取引)が隆盛を極めて、貨物が小口化しているトレンドがある。貨物が小口化されることにより、従来の通関業務よりも、関わるプレーヤーの数が多くなり、特に航空輸入貨物において、件数が激増している。 当然、通関件数(輸出入件数)が多くなれば、必然的に通関士の需要も多くなる。実態は、従来の貿易携帯から小口化、Eコマース(EC)化が拡大している。既存の通関士試験対策では、EC貨物の手続きについては、深掘りしているテキストが少ない。もちろん、通関士の根源となる「一般通関申告」のしくみや手続きを知らないと、スタートラインには立てない。ただし、通関士の将来を考えると、貨物の小口化、EC化に対応すべき勉強は避けて通れない。逆の意味で、これはチャンスでもある。変化に則した人材を求められる昨今、EC貨物、BtoCモデル、SP貨物、MF通関、FS貨物…といった海千山千の言葉を耳にしても、怖気つかない「引き出し」を身に付けておこう。